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Verduzzo

ヴェルドゥッツォ
─午後三時のワイン─

verduzzo

  
 この白ワインの原料となるヴェルドゥッツォは、ヴェネト地方では栽培面積も大きく、地元では伝統的に消費されてきた。ヴェネトのワイン造りは、品質よりももっぱら量を売ることに重点をおいてきた歴史がある。地場での消費も多く、たしか一人当たりのワイン消費量はイタリアではトップである。もしかしたらアルコール度数の低さと関係しているのかもしれない。
 ヴェネツィアで、Facciamo l'ombrettaというと「軽く一杯やろうか」を意味する。その由来は、もし自分が記憶している通りとすれば面白い。
 昔、ヴェネツィアの広場には「一杯」を出す移動屋台が多く、引き屋台は日陰(ombra)を求めて場所を移動したらしい。そこで、屋台で立ち飲みすることをFacciamo l'ombrettaといったらしい。これは友人から教えてもらった話なのか、本からの知識なのか判然としない。もし後者だとすれば、40年近く前に読んだグイード・ピオヴェーネ(Guido Piovene、イタリアの作家、ジャーナリスト)の『イタリアの旅(Viaggio in Italia)』だと思う。どちらであるかはともかく、ombraは英語のumbrellaと共通語源。今では屋台でのombrettaは消えてしまったが、その場はバールに移った。最近はプロセッコを出す店もあるが、主流はやはり地産地消のヴェルドゥッツォ。アルコール度数表示が10.5+0.5とあるのは、本来は11度までもっていけるが、0.5は砂糖として残したことを意味する。0.5由来のほのかな甘みとメロンのような香りが、このワインのいいところ。身体に負担をかけないアルコール度数は女性にも優しい。ただし、ラベルにはいいところが無く落第。現在、新しいデザインを考案中。