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Carema

Carema/Luigi Ferrando

カレーマ/ルイージ・フェルランド

 カレーマは、ぶどう品種がネッビオーロで、バローロ、バルバレスコ、ガッティナーラ、ゲンメと同じ。このワインを輸入する気になったのは、ピエモンテのネッビオーロ系を一通り揃えたかったからである。最初に扱ったヴィンテージは1988年、この年はイタリアほぼ全土が歴史的な優良年で、特にピエモンテ地方はその傾向が顕著だった。カレーマは、他の長熟系のネッビオーロといろいろと比較してみようという興味から買い集めた一本であった。ほぼ同じ時期に同一ヴィンテージのバローロ、バルバレスコ、ゲンメを輸入している。本数は数えるくらいになったが、蒲田の遺物堂に残っている。これらのネッビオーロを同時に開けて比べてみたいが、こうなってくると開けるのにも勇気がいる。区切り良く2010年に飲んでみよう。
 輸入を始めたころは、ネッビオーロについて体験らしいものがなく、どのような要件で同じぶどう品種がカテゴリーの異なるワインになるのか理解していなかった。それでも、①ブドウ品種の性格、②栽培環境、③人間の関わり、④天候、が絡んでいることは理解した。知識としてであり、体験的にそこに至った訳ではない。知識としてもあやふやで、たとえば②は横文字ではテロワールで、今は普通になったが、20年前はフランスに近いピエモンテくらいしか使ってなかったように記憶する。少なくとも、他ではテロワールというフランス語は耳慣れしていなかったと思う。カレーマは、同じネッビオーロでも地理的にさらに北で栽培され、いわゆるバローロのネッビオーロとは上記四つの要件が異なる。様々なネッビオーロを輸入して、これらを感覚的に体験しようとした20年前の意欲が息を吹き返しつつある。職業上の関心は今、ピエモンテに向う。

1993年まで生産者より輸入。