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La Viarte

La Viarte

ラ・ヴィアルテ

 ラ・ヴィアルテ(La Viarte)を輸入した動機は、COF地区の北部ではどんなワインができているのか、ここに興味を持ったからではないか。誰かに紹介された記憶はないので、自力で探したのだろう。ワイナリー名のLa Viarteは、フリウリ方言で「春」、Liendeは「伝説」を意味する。当時(1995年ころ)は、遮光性の高いボトルに入った白ワインは一般的ではなかった。ワイナリーを訪ねた時に印象に残ったのは、醸造設備の規模と生産量のアンバランスだった。今はどのくらいの量を生産しているのか知らないが、1993~4年頃は20,000本に届くか届かないかの本数で、その割には大きなステンレス製の発酵タンクが目立った。自分の印象を素直にぶつけたら、「自分たちもそう思う」と言っていた。
 ラ・ヴィアルテのワインは、主に白を買い付けた。赤はレフォスコだけにした。レフォスコは馴染みのない地場品種で、職業的には勉強になったが、販売は難しかった。フリウリの町中のバールで赤ワインを一杯注文すると、出されるのはまずこのレフォスコかカベルネフランである。両方とも品種の素性でタンニンが青い。一般的に青味がきつい渋味は否定的な要素だが、フリウリの人たちはこれがどうも好きらしい。最近になってバリックを上手に使って、タンニンを優しくしたレフォスコも出てきている。理由は複雑で分からないが、とにかくラ・ヴィアルテのワインは長命である。それも驚くほどである。このワイナリーに限らず、またバリックでの熟成いかんに関係なく、フリウリの白ワインは健康寿命が長い。むしろ、収穫年から2~3年経ってから飲んだ方が美味しいと思うので、輸入者には負担になるが、最近はゆっくり売るようにしている。レストランで白ワインをストックして提供するのは無理だろうから、一般のワイン愛好者がそれを楽しむことになる。輸入してから10年以上経っても楽しめる白ワインは、そう多くはない。なぜか今もLiendeは、古いヴィンテージが残っている。自分で開けるより人にあげることが多い。「飲めなかった」という話は聞かないので、やはり長命なのだろう。輸入を止めた理由は頭に浮かばない。継続してやっていればよかったと思うことがある。
 

1993年から生産者より輸入。