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Gabbas

Gabbas

ガッバス

 実はこのワイナリーには行ったことがない。これは必ず生産者に会って握手をし、畑を見せてもらって、次にワイナリー見学を済ませるというエトリヴァンの輸入手順を踏んでいない。それでも、生産者のジュゼッペ・ガッバス(Giuseppe Gabbas) にはVinitalyで会っている。ガッバスはサルデーニャ島のワイナリー。白ワインの生産はない。久し振りにリッローヴェ(Lillove)を開けた。ヴィンテージは98年。原料ぶどうはカンノナウという地場品種で、これがかなりの長熟系ワインに育つ。10年くらいが飲みごろなのか、それとも10年はピークなのか、判断が付かなかった。かなり頑固そうなワイン。
 サルデーニャ島には20年前に行った。季節は4月。仕事ではなく友人に誘われてだった。カリアリで落ち合って、車で内陸部のヌオーロまで行った。道路の脇は緑のじゅうたんで、まるで北海道の初夏の富良野を走っているような感じだった。昼食の光景は今も鮮やかに覚えている。食べたものは豚の丸焼。パンはサルデーニャ独特のカラサウだった。紙の様に薄いと言えばいささかオーバーだが、それに近い。もちろん、赤ワインはカンノナウだったと思うが、たしかではない。ただ僕の友人は、今でいう地産地消の元祖みたいな人なので、カンノナウであった可能性が高い。食事中に突然、合唱の声が聞こえてきた。見れば男性ばかりが立ち上がって歌っていた。Lilloveのボトルを見ると「あの合唱団はなんだったのか」と思う。

1995年より輸出商社から輸入。