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Camposilio

Camposilio

カンポシーリオ

 カンポシーリオは、10年間で三回しか輸入してないが、輸入するようになった経緯はよく覚えている。フィレンツェで定宿にしているチェンタンニ(Centanni)というホテルのレストランで、このワイナリーのオーナーのルスティオーネと知り合いになった。13年前からこのホテルに小さなキッチン付きの部屋を借りて、ここからワイン探しに出るようにした。少し費用はかかっても、落ち着く場所が欲しかった。自分の車もホテルの駐車場に預かってもらった。ワイナリーで試飲が出来なかったサンプルも、ここのレストランで飲ませてもらうようにした。たぶん、ルスティオーネという人は、レストランで昼食を取りながら試飲をする僕を見て来たのだろう。レストランの話では、この人は近くで革製品の工場を経営していて、魚料理が出る水曜日だけ昼食を取りに来ていた。僕がワインを扱っていることは、きっとホテルから聞いて知ったのだろう。彼のワイナリーは、フィエーゾレから少し山の中に入っていた。フィエーゾレは、ミケランジェロ広場から見るとちょうど正面の丘陵で、ぶどう畑はさらに奥に入っている。たしか、キアンティ・ルーフィナの地域と隣接していたはずだ。
 造っているワインは、このカンポシーリオだけだった。カンポシーリオは、サンジョヴェーゼ単品種で出発したスーパートスカーナで、出荷価格は比較的低めに抑えられていた。そんなに売れた印象はないが、輸入はリピートされた。最近は混醸してスタイルを変えてきている。誰が醸造コンサルタントをしているのか訊いてみたこともないが、ワインの雰囲気からすると、今流行の人の手は入っていないように思う。最近になってチェンタンニは、土日を除いて昼の営業を止めたので、ルスティオーネが魚を食ベに来ることはない。カンポシーリオとは何とも不思議な出会いであった。

1998年より生産者より輸入継続中。