草創期▼
開拓期▼
Panizzi-Palagetto

Panizzi, Palagetto

パニッツィ、パラジェット

 パニッツィとは15年、またパラジェットとは10年の取引関係にある。ほぼ創業当時から取り引きをしていたテルツィが、1992年ころ突然、ヴェルナッチャの輸出を止めてしまった。事前に何の予告もなく日本の輸入業者を変更した。こうしたことは、イタリアとのワイン取り引きでは日常茶飯事だから、別に驚きもしなかった。当時は、トスカーナの白ワインといえばヴェルナッチャ・ディ・サンジミニャーノしかなかったので、すぐに探さなければならなかった。サンジミニャーノのワイナリーを何軒か回ったが、輸出の経験がないらしく、通関時に必要な分析証明書の作成にも手間がかかりそうだった。自力で探そうとすると、こういうことに馬鹿らしいほど時間をとられる。ところが偶然、セレツィオーネからパニッツィのヴェルナッチャが紹介されてきた。ワイナリーでの試飲のために、わざわざ東京から出掛けた。サンジミニャーノのローマ門を左に2キロくらい下ったところにワイナリーがある。この2キロの道はずっと砂利道で、車のすれ違いが難しそうだった。道を見て、ワイナリーまで荷物を引き取りに行くトラックのことが気になった。案の定、中型トラックの走行もやっとで、たとえワイナリーに入れても方向転換ができない。そんなことで町の広場に駐車したトラックまで、小型トラックでピストン輸送する。ともかく、パニッツィのヴェルナッチャは日本に届いた。テルツィのものより酸味がやさしく、フレッシュ感もあった。ラベルの意匠性も高く、思ったより早く市場に流れ始めた。
 自分では経験ないが、ヴェルナッチャは白ワインとしては健康寿命が長いらしい。10年は少し大袈裟としても、7〜8年は楽しめるらしいので、最近は06ヴィンテージから6本ずつ残している。寿命が長い理由は何なのか。
 イ・ニコロを造るパラジェットも、セレツィオーネが取り扱うワイナリーだった。パニッツィがグループから脱落した時に、パラジェットのヴェルナッチャを勧められたが、その時すでにパニッツィがかなり出回っていたので、直接輸入することにした。それでも、パラジェットの中から、イ・ニコロとヴェルナッチャのリゼルヴァを輸入して、セレツィオーネの商売に配慮した。ところが、それからすぐにパラジェットも外れてしまったので直接の取り引きに移った。最近、思ってもみないことが起きた。理由は不明だが、オーナーのジョヴァンニ・パニッツィが自分のワイナリーをパラジェットに売却してしまった。たしか、ジョヴァンニには子供はいなかったはずで、当初から考えていたのかもしれない。
 パニッツィにビオワインについて訊いた。「たとえ自分がビオ栽培で頑張っても、隣の畑でばらまかれたものが自分の畑に入ってきたら意味はない。それに世界を歩く偉大なイタリアワインで、ビオを謳っているものはないと思うけど。まずワインは美味しくなければ話にならない。ビオであってもなくてもここが出発点」と明快だ。

1992年ころから輸出商社から輸入。1997年から生産者より現在まで輸入。
パニッツィHPへ
パラジェットHPへ