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Rosa Bosco

Rosa Bosco

ローザ・ボスコ

 このワイナリーのオーナーはロゼッタ(Rosetta)という女性。実は彼女の名字は知らない。知っていることは僅かしかない。彼女にはアレッシオ(Alessio)とアレッサンドラ(Alessandra)の二人の子供がいて、彼らが父親のジローラモ・ドリーゴ(Girolamo Dorigo)のワイナリーで働いていることくらい。ロゼッタはロンコ・ディ・ニェミッツに集まったワイン生産者の一人で、2000年ころからの付き合いになる。
彼女は赤のメルロー、ボスコロッソ、白のソーヴィニヨン・ブランの二種類しか生産していない。最近は息子のアレッシオの助けを借りて、伝統的発泡酒(シャンパン)を造っている。出荷まえのサンプルを飲ませてもらったが、残念ながら僕はこの種の発泡酒を評価できるほどの経験がない。
 ロゼッタのソーヴィニヨン・ブランを輸入した理由は、少しトロ味があって、香りがはっきりした白ワインが欲しかったからではないか。このワインは、蒲田の遺物堂に相当の本数を残してあるが、勉強用に少しずつ取り崩していく。01年を開けた感触では、少なめに考えて3〜4年は健康寿命の範囲内。僕はメルロー愛好者なので、ある程度までは話ができるが、ロゼッタのボスコロッソは、世界市場をターゲットにしたスタイルのメルローで、実際に飲んでもその通り。こういうワインについてテロワールを語るのは、少し違和感がある。ボスコロッソは非常によく出来たワインだと思うが、手間とお金をかければどこででも出来るのではないか。日本でもメルローに限れば、このレベルのものはある。ただし、値段は高く、ボスコロッソが二本買えてしまう。ボスコロッソの歴史はまだ浅く、多くを語れるところまでは来ていない。このメルローにテロワールの話が通じるのかどうか、時間をかけて体験していきたい。
 ロゼッタは、実はワイナリーを持っていない。ぶどう畑を所有しているわけでもない。彼女が持っているものはバリックと販売ルートだけのような気がする。彼女は毎年ぶどうを委託栽培農家から調達して、アルコール発酵したぶどう果汁にしてもらい、それを引き取っている。調達した原料ぶどうを持ち込んだ先はアッバツィア・ディ・ロサッツォ(Abbazia di Rosazzo)で、バリックによる熟成はマリオ・スキオペット(Mario Schiopetto)から借りた倉庫のようなところだった。最近はこれらを全面的に変えて、プッピ(Puppi)というワイナリーに醸造関係は委託している。
 だいぶ前のことになるが、彼女の家で試飲をして真っ赤になった僕を見て、すぐ近くのホテルまで送ってくれた。翌朝、また迎えに来てもらって、彼女の家でコーヒーを飲んだりしたことが思い出される。

2001年より生産者から輸入。